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玄関で出待ちとかはしてない筈、なんて不確定がすぎる。そんな運任せに行動なんてできるものか。と鬱が言おうとして、Aが首を振った。ちがうよ、鬱さん、私の気持ちを分かって？ そう言われてるみたいだ。察してよ、なんて常套句、女遊びの激しい鬱は目眩がするほど聞いた言葉だが、Aのそれはなんだか少し違った。自己満足で利己的じゃなくて、もっとこう、試してるみたいな。
鬱はよく分からないまま黙って、渋々頷く。Aが侵入までのタイムリミットを数え始めた。
3、2、────1。
「ゼロ」
鬱がドアを開けた途端に、Aはその前を走るだけ通って部屋の中には入らなかった。バァン、と出待ちしていた鉛玉が空振って、対角線上の廊下の壁に穴を開ける。
その瞬間だった。
鬱は咄嗟にドアから手を出して、確実に、玄関にいたスナイパーの手を撃ち抜くことに成功した。ひどく乾いた音がした。銃を撃った反動で鬱の手が上を向く。
(この時の連携は確かに素晴らしかったし、打ち合わせ数秒で互いの心中が通じあっていなかったというのによくできたと思う。奇跡というのが言い得て妙である)
ぎゃあああ、なんて甲高い悲鳴をあげた頃には女は鬱によって身柄が拘束されて、銃も没収されていた。抵抗手段が無くなった彼女はどくどくと手から血が溢れる感覚に顔を顰めている。ふーっふーっ、なんて荒い呼吸をするだけで手が撃ち抜かれるという激痛に耐えられるという事は、この手の暗殺のプロなのだろう。
「鬱さん！ やりました！」
「な、なんか分からんけど上手くいったわ。なんで説明段階でウソついたん？」
「ドアの向こうで気配がしたので、これは話聞かれてるなーって思って、油断させるためにワザと。でもちょっと命張りすぎちゃったかなって反省です」
この事をショッピに話したら彼はきっとブチ切れて大暴れするに違いない。自分から危険を冒したことのカミングアウトを彼にするのはやめておこうと固く心に誓い、女に近寄った。艶々で綺麗なブロンド、左右対称な整った顔、程よい肉付きとみかんの香り。苦悶で表情こそ歪んでいるが、酷く万人受けする容姿なのは見て取れた。
いつの間にか騒ぎを聞き付けて人々が集まってくる。ここにいる時点で皆上級階級の有能な者なので、すぐに事態を察知した上級スチュアートが応援を頼んだらしい。数刻経つうちに見慣れた顔の幹部が集まってきた。
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にのやも(プロフ) - 梓月さん» 流石悪運なだけありますね(><) シナナイデ……ツヨクイキテホシイデス……😢 (5月2日 23時) (
レス) id: 4e49335954 (このIDを非表示/違反報告)
梓月(プロフ) - ｴｪﾝ また何かに巻き込まれようとしている…泣 ﾄﾞｳｼﾃ…ﾄﾞｳｼﾃ……無事に生きてくれぇ〜 (5月2日 19時) (レス) @page35 id: c21b6e797e (このIDを非表示/違反報告)
にのやも(プロフ) - 元薺(サイ)だった者さん» コメント有難う御座います(⋆ᴗ͈ˬᴗ͈)”！ 例の美女は私のタイプの塊なので魅力を感じて貰えて冥利に尽きます！︎︎︎︎ 読者様の好みの作品を作ることができて光栄です、是非最後までお付き合い下さい！⋆* (5月2日 17時) (レス) id: 4e49335954 (このIDを非表示/違反報告)
元薺(サイ)だった者(プロフ) - コメント失礼します！主人公ちゃんの特異な体質や、それにメンバーがどう対応していくのか…そしてあの美人ちゃんの性格全てが魅力的すぎて…こういう作品が大好きでずっと探してたんです…！これからも応援してます！ご無理せず更新頑張って下さい！！ (5月1日 19時) (レス) @page33 id: b4227fd166 (このIDを非表示/違反報告)
*ゆきうさぎ*(プロフ) - にのやもさん» にのやも様のモチベになったら読者としては幸せでございます🌷.* 更新は読み返しながらゆるりとお待ちしておりますので、焦らずにのやも様のペースで❀ (4月20日 20時) (レス) id: aa12f1452f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にのやも | 作成日時：2024年4月5日 19時
