【d!】前世は打ち首今世は入れ替わり (ページ16)

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授業はまだなのに、もうげっそりしている。先生が教壇に立って朝のHRが始まり欠席確認が行われた。その後、一時限目がはじまる。

教科書、ノート、筆記用具を机の上に置き準備万端。クラスメートはあくびをしたり、友達とのお喋りを楽しんでいる。
シャオロンたちに風邪を疑われるだけで今のところ上手くいっているはず。

前世から一切の変化もないあの人たちの姿、声、性格、仕草、口調。気味が悪いほどだ。

そんなことを考えていたらチャイムと号令を合図に一時限目が開始されてしまった。

同じ学年であるというのもあり授業内容は問題なくついていける。
誰かに話しかけられることもない、問題を解くだけでいい、ひたすらに時間が経つだけ。ハプニングのない授業中が一番平和だと思う。
このまま時が過ぎるとを待とう、そんなにこやかな気持ち。

「えっと、じゃあー…今日は19日だから、19番」

よくある当て方、この文化はどこにいても変わらない。

「19番だぞ。誰だー？」

クラスが若干ざわめき始めた。
ツーっと冷や汗が顔をつたい、身体全身が暑くなる。

一つの可能性だが、もしかしてコネシマが19番なんてことなないだろうか。
名字は'捏島'だから19番は遅すぎるか？いや、そうでもないのか？残念なことに可能性としては十分ありえる。

コネシマの出席番号が何か確かめなければ、内心大慌てで教科書を裏返す。名前しか書いていない。こういう所では運が悪い。

「誰だーー？欠席かー？」

ノートの表紙にも名前だけ。勿論、筆箱と筆記用具に書いてあるはずもなく。
他の教科書なら、と思ったがいきなり机の中のものを取り出したら悪目立ちしてしまう。

クラスメートと同様辺りをキョロキョロしていると、斜め後ろのゾムと目が合った。

伝わることを願い、自分のことを小さく指差して口パクで'おれ？'と聞いてみた。