ばったり遭遇［tn zm］ ページ6
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tn
友達の誕生日プレゼントを買いに城下に来たら、煌びやかなアクセサリーショップに不釣り合いな軍服が。大きな背中を丸めて何やら真剣に手元を覗き込んでいる。
『何見てるの』と後ろから覗き込んだら肩を跳ね上がらせて驚いている。手にはリボンのバレッタ。
『なに？贈り物？彼女なんていたの』
「……や、そういうわけやないけど」
そんな事よりとトントンは三つバレッタを手に取って私に差し出して見せた。
「こん中だったらどれ？」
私に聞く？と疑問には思いつつも一番左のを指差すと、トントンは他の商品を棚に戻して私が選んだ物を店員さんのところへ持って行った。引き止める暇もなかった。
「はい、これ」
プレゼントらしく綺麗にラッピングされた包みをお店を出てから差し出された。もちろん中身は先ほどのバレッタだろう。
『いいの？』
「……最初から、Aにあげるつもりで選んどった」
感謝を述べて私が受け取ってもトントンはそれ以上何も語らなかった。
少し不安そうにこちらを見つめているのに気がついて気に入った折を伝えたら、子供みたいに嬉しそうにはにかんでいる。
……なんでバレッタなんだろう。
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好きな作家の最新作が発売されたと聞いて本屋に来てみたら見慣れたフード姿が。
ゾムが本…？活字嫌いの彼が本を読んでいる姿だなんて頑張っても思い描けない。
声をかけたら驚いたように、でも嬉しそうにニコニコしている。手に持っている本はどれも推理小説で、有名どころからマイナーなものまでさまざまだ。
『推理小説なんて読むの？あんまイメージなかった』
「エミさんが、Aが探偵ものが好きやって」
確かにエミさんとはそんな話をよくする。気に入った本を語り合う読書仲間だ。
「俺、長い小説とか絶対無理やと思ってたんやけど、Aが好きやって聞いてからちょっと気になってん。さっきパパッと斜め読みしたけどおもろいやん」
ゾムは照れたように笑いながら頬をぽりぽり指でかいている。
「Aってこれ読んだ事ある？」
『ない。買うの？』
「おん」
『読み終わったら貸してくれない？』
「…………！わかった！」
帰ったら一緒に読もうね。
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元青磁(プロフ) - 森。さん» ﾜ°……！？あばばばばありがとうございます(；▽；) (4月18日 20時) (
レス) id: d3f69151ea (このIDを非表示/違反報告)
森。(プロフ) - この甘すぎずさっぱりしすぎずの距離感好きです！！！ (4月18日 17時) (レス) @page20 id: 21990a494b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：元青磁 | 作成日時：2024年4月9日 4時
