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「好きな人の写真を枕の下に入れて眠ると夢の中で会えるって、話題のおまじないなんだってさ。それで彼女がツーショット撮ってくれって。別にいいけどさ、恥ずかしいじゃん？」
昼ご飯を一緒に食べていた友人が教えてくれた噂に心が揺れ動いた。
何度も何度も心をよぎっては振り払った、こっそり彼女を撮るという行為に理由ができてしまったとしたら。
「っふはは、お前ガチで！？とうとうやったんかお前」
「まだ未遂やって」
「しかもおまじないてお前、幼女か」
「やかましいわ」
Aちゃんの写真が撮りたくてカメラ持って待機してたらチーノに見つかった。
目の前で爆笑する天パにチョップを入れつつ窓の外をチラ見。偶然Aちゃんが通りかかったりせえへんかな。
「でもなぁロボロ、物陰から身を潜めてカメラを構えるお前の背中、ストーカーのソレやったで」
反論したいがぐうの音も出ない。盗撮しようとしていたのは事実やもん。
しゃあないやん。Aちゃんの写真なんて持ってへんし、真正面から「撮らせて」って言ってもキモがられるだけや。陰から勝手に撮るしかないやん。
「あ！シャオさん！ええとこに！！」
チーノに呼び止められたシャオロンがニヤニヤしながら歩み寄ってきたのを見て、嫌な予感しかしなかった。
「本人に直接頼めばええやん」
ごもっともすぎるシャオロンの言葉で胸が痛む。こいつ、言葉が鋭利すぎるんよな。
「やれたらやってるわ」
「あいつならさっきまで俺んとこと訓練したったし……あ、おったおった。Aー！！」
席から身を乗り出してAちゃんを呼びつけるシャオロンを慌てて黙らせようと口を塞ぐも、もうAちゃんの視線はこちらへ向いていて。
小走りで駆け寄ってきたAちゃんは俺たちの方を未確認生物でも見つけたみたいな目で見つめる。
『え、なに？』
「写真撮らへん？」
『まあ、いいけど……』
それじゃあととんとん拍子でチーノとシャオロンが事を勧める。シャオロンは俺の手からカメラを奪い取り、チーノが俺の背中をずいと押してAちゃんの横に並べた。
え、近。肩触れそうやねんけど。なんかええ匂いするし。
「ロボロ〜目線こっちな」
茶化すようにシャオロンが手を振る。横のAちゃんにも鼻で笑われた。え、かわいい。笑った顔久々に見たわ。
「はいじゃあ撮るで〜はい、チーズ！」
なんか、夢で会う以上のものを手に入れてしまった気がする。
チーノが写り込んどるのは気に食わんけど。
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元青磁(プロフ) - 森。さん» ﾜ°……！？あばばばばありがとうございます(；▽；) (4月18日 20時) (
レス) id: d3f69151ea (このIDを非表示/違反報告)
森。(プロフ) - この甘すぎずさっぱりしすぎずの距離感好きです！！！ (4月18日 17時) (レス) @page20 id: 21990a494b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：元青磁 | 作成日時：2024年4月9日 4時
