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会議室にいたので気が付かなかったが、さっきまで晴れていたのに会議中に土砂降りになってしまったようだ。確かに降りそうな空だったが持ち堪えられなかったらしい。窓の外はバケツをひっくり返したように土砂降りになってしまっている。
突然後ろでガタンと音を立てて扉が開いた。慌てた様子で駆け込んできた大先生は滴った水が床に水溜りを作るほどにびしょ濡れだ。
『え、大先生？大丈夫！？』
「あれ、Aちゃんやん。あ、今触らんほうがええで」
思わず触れそうになった手を引っ込めた。確かに服が絞れそうなほどびしょびしょだ。
『タオル、私タオル持ってくる！』
後ろから「頼むわぁ」なんて気の抜けた大先生の声に見送られ自室まで走った。その辺にあったバスタオルを3枚ほど引ったくって、会議の資料は机にほっぽった。
『あの、ほら、これ』
「めっちゃ息切れとるなぁ、ありがとう」
タオルを受け取った彼が上着を軽く払うように拭いているので、その手にかけてあるタオルを一枚抜き取って、水がぼたぼた滴っている髪に乱雑にかけた。メガネは外して折りたたんで、そのまま私のポケットへ。
「え、あの、ちょ」
抵抗する鬱を横目に髪をタオルで拭く。犬を乾かす時みたいにわしゃわしゃと乱雑にやっていると、案の定「いや、あの……」と戸惑う声が聞こえた。
『後でちゃんとお風呂入ってドライヤーで乾かして。そんな甘っちょろい拭き方じゃ風邪引くでしょ』
「お母ちゃん……！？」
誰がお母ちゃんだと内心突っ込みつつ、ある程度水を拭き取った髪を手櫛で綺麗に整えてメガネも返した。
『自分で拭けないなら他も拭くけど』
まだ水が滲んでいるジャケットにズボン。できれば自分で拭いてほしい。
「え〜じゃあお願い♡」
そうだこいつこういう男だった。
盛大にため息をついた私にビビりつつも腕を広げて完全おまかせモードの彼を肩から下へと拭いてゆく。
シャツ、めっちゃ透けて肌見えてるけど色気のカケラもないな。まあ大先生だもんな。たぶん全裸を見ても何も思わないと思う。
「ん、ありがとAちゃん」
何頬染めてんの。蹴るぞ。
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元青磁(プロフ) - 森。さん» ﾜ°……！？あばばばばありがとうございます(；▽；) (4月18日 20時) (
レス) id: d3f69151ea (このIDを非表示/違反報告)
森。(プロフ) - この甘すぎずさっぱりしすぎずの距離感好きです！！！ (4月18日 17時) (レス) @page20 id: 21990a494b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：元青磁 | 作成日時：2024年4月9日 4時
